AdMarkeTech. Monthly 2020年3月/March 2020
毎月のニュースをまとめて取り上げる【AdMarketech. Monthly】。
ブログで取り上げなかったものの、注目に値する記事をかんたんなコメント付きでご紹介します。
2020年3月は、世界が一変した月として歴史の教科書に載るんだろうなと思える激動の月でした。あらゆる情報がコロナウイルスに関連するもので、この記事もどうしてもそのような構成にならざるをえません。
この Monthly では、多くの情報が飛び交った中でも、リモートワークをはじめとした働き方の変化が生活やメディアに与えた影響を中心に集めてみました。
リンク:Top Ten Results from the February 2020 CMO Survey - The CMO Survey
正確には2月末なのですが、CMO Survey の最新版が発表されました。
コロナショックが欧米で前景化するより前の段階での調査なので、VPクラスのマーケターが総じて楽観的なモメンタムになっているのが面白いです。
個人的には、以下の2つがリンクしているのが面白いなと思いました。
・消費者の優先事項が「優れたサービス」から「信頼関係」へ変わる
・ソーシャルメディアへの投資額が過去最大
逆に、この調査では「低い価格を提示する」ことの優先順位は大幅に下がると予測しています。
ただ、ここからしばらくは不況に入るのが確実ですので、次の調査ではこのあたりの回答は大きく変化しているはずです。定点観測していきたいと思います。
リンク:Google Advises Support for Google Ads & GMB May Be Unavailable or Delayed - Search Engine Journal
3月の中旬には各社がリモートワークに完全移行した影響で、例えばGoogleでは広告とGMB(Google マイビジネス)のサポート遅延のアナウンスが出ました。その後、Facebook等でも順次発表されています。
WFH(Work From Home)が前提になると、コールセンターやサポートセンターといった正社員以外のメンバーが集まる前提で業務が最適化されている部分から先に無効化されてしまいます。
マイビジネスは画像の事前審査プロセスの導入とリモートワーク完全移行のタイミングがたまたま合ってしまいましたので、地域によってはアップした画像がぜんぜん表示されないといったことも起きていそうですね。
なお、広告に限っていいますと、Facebook は Google に比べると審査が早い印象です。Googleは新しい広告フォーマットほど審査が遅く、ある程度機械化されているテキスト広告は早いです。そのため実質3月は検索でがんばってね状態になっていました。はやく BPR してほしいですね。審査の遅延が業績にも影響しそうです。
リンク:COVID-19 YouTube Trends - Think with Google
世界的に在宅の時間が増えるにつれ、人々の可処分時間は今まで以上にオンラインに寄っていきました。
3月の動画視聴時間はそれに連動して伸び、YouTubeをはじめ多くのソーシャルネットワークは、動画のビットレートを落としてインフラを維持する事態に発展しています。
Google によると、以下の5つのジャンルで顕著に視聴が伸びているとのことです:
・在宅勤務ハウツー
・自宅学習
・料理やレシピ(特に保存食品)
・ストレス軽減全般(瞑想・自然や水族館の映像・ASMR等)
・自宅でできるフィットネス
このあたりはアプリでも相関がありそうです。
アプリ周りの統計データも徐々に出てきていますので、来月の Monthly で共有できればと思います。
リンク:Basecamp’s Jason Fried on the Learning Curve of Remote Work - Adobe 99U
最後は、敬愛なる ジェイソン・フリード(Basecamp CEO) の記事です。
リモートワークについて一問一答形式になっており、彼の著書『強いチームはオフィスを捨てる』に書いてあることも多いですが、とにかくよさみが深かったので以下に要点だけまとめておきます。
・オフィスでの仕事を家でもなぞろうとするな
・仕事を非同期化して終わらせろ
・期待値を調整しろ
・慣れるまで大変だから時間と余裕を持て
・共感が大事
・社員を信じろ
特に最初の「オフィスでの仕事を家でもなぞろうとするな」は至言で、リモートワークが主体となる働き方では、これまでのオフィスにいる前提でのワークフローがガラリと変わるということを否応なく認識せざるをえません。
もちろん、すべての業種でいきなり変革ができるわけではなく、むしろ急には成立しない仕事の方が多いでしょう。
それでも、できるところから急激な変化が強いられるのは間違いありません。がんばりましょうね。
以上、今月の【AdMarkeTech. Monthly】でした!
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それでは、来月もお楽しみに^^
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