商品リスト広告(Product Listing Ads:PLA)とは
2012年6月に日本国内でも正式に利用可能になった「商品リスト広告」(PLA: Product Listing Ads)、検索結果で見る機会がだいぶ増えてきました。(以下 ”PLA”と表記します)
<参考>
Inside AdWords-Japan: 商品リスト広告が日本でもご利用可能に
http://adwords-ja.blogspot.jp/2012/06/blog-post.html
PLA とは、ざっくりと言えば「商品の画像、名称、価格、企業名などの商品情報をGoogle の検索結果に掲載できる広告」です。これまでのAdWords と同様に検索クエリに連動して表示されるものの、オークションは通常のAdWords とは区別され、検索クエリがPLA のトリガーになりうる検索クエリに対して、Googleマーチャントセンターにひもづけられた広告が商品画像とともに表示されます。(AdWordsの「商品情報表示オプション」とは別のものになります)
「トリガーになりうる検索クエリ」とは、従来のAdWords ではつまり「キーワード」でしたが、PLA ではキーワードの設定がない(除外キーワードはあります)ため、マーチャントセンター側の情報から抽出された情報をもとにオークションの参加可否が自動的に判断されます。
AdWords と紐付いたマーチャントセンターのデータは、プロダクトフィルタ(商品フィルタ)を使えば掲載可否がコントロールできるほか、プロダクトターゲット(商品ターゲット)で個別に入札価格も変更できるなど、ある程度の自由度を確保しながらも、通常のAdWords とは違い、キーワードや広告の作成、ビッドマネジメントなどが基本的に不要になります。
2012年6月以前からもベータテストは行われていたようですが、6月以降は急速に浸透し、いわゆるコマーシャルクエリと呼ばれる商品を調べる用途の検索キーワードの多くでPLA を見かけるようになりました。
この急速な普及の背景には、先行して実装が進んでいた海外と同様、広告のCTRが非常に高く成果に結びつきやすかったことはもちろんですが、2010年に「Googleショッピング」が開始されてから、(Google のパートナー開発チームの努力もあって)各広告主企業のマーチャントセンターへの登録が少しづつ進んでいたため、PLA を開始できる素地があらかじめできていたことが影響していると考えられます。
先日(2012年11月)のGoogleオフィシャルブログでも言及されていたように、Google の商品広告ビジネスはPLA とマーチャントセンターの2つの連携を核にしてEコマースのタッチポイントを増やしていく一方、2013年以降はそれぞれで広告を全面に出していく方向で展開していくことが明言されています。PLA がEコマースにとって有効な手段であり続ける限りは、マーチャントセンターへの登録とPLA の利用は避けては通れない手法となっていくのかもしれません。
APIと広告の在庫連動
PLA自体はマーチャントセンターにデータが登録されていさえすれば、あとのプロセスはAdWords側の設定だけなので比較的かんたんですが、問題は、マーチャントセンター自体の設定がわかりやすいとは言い難く、広告主側にも作業負担もしくは小規模な開発を強いることが多いモデルのため、PLA をうまく運用していくにはそれなりの準備や投資が必要になることです。
PLA の概念の前身は、広告の在庫連動や、バーゲンの時期などの動的な広告の変更(価格や売り文句など)といった手法で、リスティング広告の比較的初期から議論されていた機能でした。リスティング広告の自動入札とともに、このような自動的な広告の改変や運用機能は、プラットフォーム側のAPIの提供によって実現するという機運がプラットフォーム側、広告代理店、一部の大手広告主の3者それぞれで高まっていたこともあって、旧Overture(現Yahoo!リスティング広告)では2001年(日本では2003年頃)からクローズドでAPIの提供を行なっていましたし、AdWords も2005年から本格的にAPIの公開に乗り出しています。
ちなみに、AdWords については、2009年からAPIに広告パラメータ(AdParamService)という機能が整備されていますので、以前よりかなり柔軟に動的な広告の変更が可能になっています。
<参考>
Inside AdWords-Japan: 広告パラメータを利用して、動的な広告を作りませんか?
http://adwords-ja.blogspot.jp/2009/11/blog-post_30.html
AdParamService (v201209) - AdWords API — Google Developers
https://developers.google.com/adwords/api/docs/reference/latest/AdParamService
しかしながら、APIの公開によって在庫連動や動的な広告の変更がリスティング広告運用における標準装備になったかといえば、必ずしもそうではありませんでした。
商品データベースや在庫の状況とリスティング広告を紐付けるには、リスティングのアカウント内の整備にとどまらず、商品データベースの整備や、受け渡しパラメータの整理、システムのトランザクション管理やサーバの設置など、地味にやるべきことが盛り沢山で、設備投資や関係者間の協力と高いリテラシーが求められる分野でした。
一方で、リスティング広告だけで考えれば、このような設備投資に対して在庫連動や動的な広告の変更による費用対効果の改善がどれくらい見込めるものなのかの判断が難しく、投資を早期に回収するほどの改善率の見込みが立てにくいという理由で頓挫したことも多いと聞いています。
データフィードという概念
リスティング広告だけで考えればこのような設備投資は割に合わないかもしれませんが、国内でもEコマースの市場規模が年々大幅な拡大を見せている中で、商品情報を利用するケースはリスティング以外にも多岐にわたるようになりました。Amazonや楽天のような巨大なショッピングモールもあれば、アフィリエイトサイト、比較サイト、キャンペーンサイトやCo-Marketing のような店舗提供型の施策など、挙げればキリがありません。
<参考>
経産省EC市場調査、ネット販売市場規模、2011年度国内BtoC8.5兆円に - 通販新聞
http://www.tsuhanshinbun.com/archive/2012/09/2011toc.html
情報の提供/提携先が増えれば、データフォーマットがそれぞれ違っていたり、データの処理タイミングの同期や、チャネルごとの価格やプロモーションの管理など、管理工数が指数関数的に増加していきます。そういった状況から、マスターデータを各提供先ごとに適切なかたちに処理してくれるミドルウェアのようなシステムのニーズが高まっていき、データフィードという概念に注目が集まるようになってきました。
データフィードについては、(ちょっと手前味噌感がありますが)こちらのスライドがとても理解しやすいのでご覧ください。
リターゲティングによるデータフィードの再評価
データフィードという概念は、使う場面や用途によって「プロダクトフィード」「ショッピングフィード」「ニュースフィード」などさまざまな呼び名がありますが、いずれにおいても、企業のプロモーションや売上に繋げられるイメージがつくまでは、大手以外の企業は導入に及び腰だったと思います。折しも2008年後半からは不況に入ったこともあって、企業の設備投資の熱は高くなりにくい傾向にありました。
そんな中、2010年頃から本格的に使われるようになってきたリターゲティング広告によって、データフィードに再度スポットライトが当たるようになりました。
リターゲティング広告は、AdWords のリマーケティング広告をはじめ、多くのDSPのメイン機能ということもあり、2010年にGoogle がリマーケティング広告を正式公開して以降は、それまでダイレクトレスポンス重視でディスプレイ広告にあまり積極的に投資してこなかった企業も、(ラストクリックやセッションベースで見ても)短期的なROIが見込めるということで、急速に普及しました。
リターゲティング広告の設計は、ユーザーリストの設計とコンバージョンまでのシナリオづくりに他なりません。リターゲティングの開始当初はサイトの訪問履歴をもとに追いかけ回す、というタイプが少なくなかったものの、Eコマース企業を中心にサイト内の商品閲覧履歴や興味関心をもとに、分割されたユーザーリストに対してパーソナライズされた広告をリターゲティングで表示させることによってROIをさらに引き上げる手法が台頭してきました。その代表格がCriteo です。
先ほどのデータフィードのスライド(P13)にもありますが、Criteo をはじめとしたレコメンドバナーの実装にはデータフィードの概念が必須です。訪問や閲覧履歴をもとにデータフィードから自動的に関連性の高いバナーを表示するのでコンバージョンに非常に近く、これまでのバナー広告と比較しても非常に高いROIを出せるようになってきました。
現在(2012年12月時点)ではまだベータ版ですが、AdWords でもDynamic Display Ads(動的ディスプレイ広告)のリリースが待たれており、データフィードと連携した動的なクリエイティブのバナー広告は、今後ますます注目されていくと思います。
<参考>
Dynamic Display Ads – Ad Innovations – Google Ads
http://www.google.com/ads/innovations/dynamicdisplayads.html
上記のような実績の出しやすい手法の台頭によって、データフィードの活用が売上に繋げられるイメージがつくようになると、データフィードに消極的だった企業にも導入は急速に進んでいきます。マーチャントセンターにプロダクトフィードを送ることが必須のPLA も、データフィードに脚光が当たることによって、プロモーションの重要なチャネルの一つとして、一気に導入が進んでいきました。
現在では、フィードフォース社の「DF PLUS」や、コマースリンク社の「DFO」など、データフィード最適化(Data Feed Optimization)と呼ばれる分野も非常に機運が高まっています。
PLA のはじめ方
では、データフィードが準備できたとして、PLA はどのようにスタートすればいいのでしょうか。
PLAの導入についてはGoogle のヘルプが非常に詳しいですし、説明するブログなども充実しているので、ここでは概要についてだけ触れていきます。
<前提>
まず、AdWords アカウントと Google マーチャントセンターアカウントの2つが必要です。広告の設定や支払いについてはAdWords で、プロダクトフィードは Google マーチャントセンターで管理します。
Merchant Center -Submit your product data to Google
http://www.google.com/merchants/
<設定の流れ>
マーチャントセンターで、リンクするAdWords アカウントを指定
↓
AdWords で、PLA専用のキャンペーンを作成
↓
PLAキャンペーンより、リンクするマーチャントセンターアカウントを指定
↓
広告グループで、PLA(プロモーションテキスト等)を作成、併せて商品ターゲットで表示する範囲を指定
↓
掲載確認後は、データフィードを活用してマーチャントセンターで商品情報を管理
<参考>
商品リスト広告の設定方法 - AdWords ヘルプ
http://support.google.com/adwords/bin/answer.py?hl=ja&answer=2456103
なお、PLA の導入を紹介するビデオもありますので、併せてご確認下さい。
PLA の活用と最適化
PLA は一般的に非常に効果が高いとされている一方で、商品のフィード情報から自動的にオークションに参加するクエリが紐付けられるため、AdWords と同じような感覚で運用を考えていると、躓くことがあります。また、効果は出ているが、インプレションが出ない/少ないといった声も多く聞きます。
通常、"リスティング広告を最適化する" という場合、それは「キャンペーンや広告グループの構成の見直し」、「キーワードの追加変更」、「広告文の変更」、「リンク先の変更や改善」、「予算配分の調整」、「入札方針の変更」などを指します。
PLA の場合、このうちの「キャンペーンや広告グループの構成の見直し」、「キーワードの追加変更」、「広告文の変更」、「リンク先の変更や改善」がマーチャントセンター側の設定と非常に関係が深く、AdWords 側では「予算配分の調整」、「入札方針の変更」が主な役割となります。
ただし、通常のリスティング広告でも、キャンペーンや広告グループの設計が雑だと予算配分や入札の調整が難しくなるのと同様、PLA でもマーチャントセンターへの設定が実際の運用にも密接に関わってきます。
PLA の構成と最適化について、いくつかの視点から考えてみましょう。
<商品カテゴリ [product_type]>
まずは、マーチャントセンター側に設定するアイテムごとの商品カテゴリ(product_type)です。
マーチャントセンターには、 Google側であらかじめ定められた商品のカテゴリを指定する「Google 商品カテゴリ(google_product_category)」というものがあってややこしいのですが、「Google 商品カテゴリ」はGoogle の決めた商品カテゴリを選んで1つ設定するのに対し、「商品カテゴリ」では、ショップ側で独自に定められるカテゴリです。1つの商品に複数の商品カテゴリを指定することもできます。
この「商品カテゴリ」をあらかじめ多階層に論理的に分類しておくことで、AdWords側で、広告グループと「商品カテゴリ」を明確にひもづけることができ、運用管理がしやすくなります。
通常のEコマースのリスティング広告でも、商品の大分類でキャンペーンを作成し、商品の中分類に用途や価格などを掛けあわせたものを広告グループにしたりするケースが多いと思いますが、PLA は商品の大分類でキャンペーンを大量に増やすほどのボリュームがなく、現時点(2012年12月)では、1つ、もしくは数個のPLA用キャンペーンで回すことが多いと思いますので、ある程度しっかり管理運用するには、広告グループのネーミングが、マーチャントセンターの「商品カテゴリ」と明示的に同期されている必要があります。(一つの広告グループで複数の「商品カテゴリ」を管理する場合は除く)
「商品カテゴリ」をしっかり分類することで、カテゴリごとのインプレッション、クリック、コンバージョン等の実績も確認しやすくなり、AdWords側の設定の「自動ターゲット設定」「広告グループ」の建て付けも分かりやすくなり、広告グループごとの入札の調整やレポーティングなどもしやすくなります。
「商品カテゴリ」の設計に悩む場合は、「Google 商品カテゴリ」の分類ツリーを参考にしながら、自社の商品データベースの構成を適用させていく方法がやりやすいと思います。「Google 商品カテゴリ」の分類はこちらをご参照下さい。(手許に置いておきたい方にはこちらのエクセルファイルが便利です)
なお、「商品カテゴリ」の分類に使うキーワードは、そのカテゴリ内のアイテムがどのような属性かを表し、ターゲティングにも密接に関わるようですので、社内や業界の専門用語ではなく、ユーザーが実際に検索する言葉を軸に考える方がよいと思います。そのあたりは、SEOやリスティング広告で行うキーワードリサーチと考え方は非常に近いです。
AdWords側で行う商品ターゲットは、商品カテゴリ(product_type)以外に以下のようなものがあります。
brand: マーチャントセンターで指定された商品のブランド
condition: 商品の状態。例: new(新品)、used(中古品)、refurbished(再生品)
adwords_grouping: カスタムで定義される商品のグループで、1つの商品につき 1つの値のみ指定可能。例えば季節、メーカー、製造年度、モデルなど、独自に分類したグループに分けられます
adwords_labels: 「adwords_grouping」と同じですが、複数の値を指定できるため、複数の分類でターゲットを絞込むことができます。
ターゲットを運用単位で考えると基本的には「商品カテゴリ(product_type)」で作ることが多いと思いますが、例えば数多くのブランドを抱えていてブランドごとに利益率や予算を算出する場合は「brand」、新品と中古で管理を分けているレコードショップであれば「condition」など、自社の状況や求める構成によって商品ターゲットを柔軟に使い分けることが大事です。
「AdWordsのPLAキャンペーン構成ー商品ターゲットーマーチャントセンター」の関係はちょっと分かりにくいので、以下のような図にしてみると分かりやすいかもしれません。
<AdWordsとマーチャントセンターの関係図>
この図では、八百屋のECサイトをイメージしています。
例えば、PLAでブランド紅玉(りんご)を売りたい場合、まずPLAキャンペーンの中にブランド用の広告グループをつくります。(実際にはブランドごとに広告グループを分けます)
続いて、広告グループで商品ターゲットを設定します。この場合はブランド紅玉を売りたいので、ターゲットをブランド(brand)とし、マーチャントセンターに登録してある名称と同じもの(この場合は「紅玉」)を設定します。
設定が問題なければ、マーチャントセンター側の条件と一致するので、赤枠で囲ったデータがこの広告グループでのPLA表示対象になります。入札などの調整はAdWordsの広告グループで調整することになります。
上の関係図は、Slideshare にも上げていますのでご覧ください。
<商品名[title] と 商品説明[description]>
商品名は実際の検索結果にも使われるタイトルで、商品説明はオークションに参加するための元データになります。
リスティング広告同様、商品名は実際の商品を明確に表し、かつ表示された際(競合が多い場合は広告をマウスオーバーした際)に強調表示されるように、具体的なキーワードを盛り込みます。文字数は70字未満ですが、あくまで商品タイトルなので、余計な形容は加えず、シンプルに記載した方がよいかと思います。
商品説明は、ターゲットの元データになりうる部分ですので、キーワードリサーチを行い、わかりやすい言葉で商品の詳細が判断できる文章を簡潔に記載します。文字数は10,000字まで入りますが、トリガーになるキーフレーズがあまりに多いとターゲティングがぼやけますので、あまり売り文句を詰め込みすぎるのは逆効果です。
なお、「送料無料」や「翌日配送」などの訴求も加えたくなりますが、商品と直接関係ないフレーズはガイドライン違反なのでグッとこらえ、AdWords側で設定できる「プロモーションテキスト (Promotional text)」を使ってユーザーにアピールしましょう。
<表示画像[image link]>
PLA は、2012年12月時点では検索結果の右上部に表示されています。(今後はプレミアムポジションと統合される可能性もありますが…)
通常のリスティング広告と違って必ず画面上部(Above the hold)に表示される一方で、オークションが加熱した場合、タイトル(商品名)は表示されず、表示画像と価格とショップ名のみ表示されるため、表示画像の印象によってCTRが大幅に変わる、ということがありえます。
商品カテゴリで小分類レベルにまで細分化し、それぞれに広告グループをひもづけていれば、マーチャントセンター側で指定している画像リンクはほぼ特定可能ですので、CTRやCVRをもとに、画像の入れ替えを判断することができます。
なお、画像のサイズは250×250が下限で、400×400以上が推奨サイズとされています。
<その他の要素>
除外キーワード:PLA のボリュームが少ない場合はあまり設定する必要がありませんが、意図しないクエリでPLA が表示されている場合などは、除外キーワードを設定することができます。明らかに各商品に共通する不適切な掛け合わせなどがある場合は、キャンペーンレベルで除外キーワードを設定することもできます。
入札:一般的には、通常のリスティング広告に比べてオークションのプレッシャーは強くない場合が多く、トリガーになるキーワードがコンバージョンに近くなりやすい傾向にありますので、やや高めでスタートする方がよいかもしれません。マーチャントセンターの設定によっては充分なインプレッションが出ない場合もあるので、その意味でもある程度高く設定しないと、判断するための充分な量のデータが得られないことがあります。
「すべての商品」:商品ターゲットを行う際に、「すべての商品」と「商品カテゴリ」(ブランドなども含む)が同一キャンペーンに混在している場合、入札価格が高いほうが優先されるようですので、ターゲット漏れを防ぐために「すべての商品」を設定する場合は、個別の広告グループで設定している入札単価より低く設定することで、表示のコントロールを保ち、掲載漏れを防ぐことができます。
トラッキング:adwords_redirect属性を利用してトラッキングができます。また、サードパーティツールでも、マーチャントセンター側のリンクURLにパラメータを仕込むことで実現できます。設定にはこちらのヘルプの中にある「その他のトラッキングオプション」が詳しいので、ご参照ください。
PLA とアトリビューション
アメリカではPLA は2009年11月からスタートしているので、アトリビューションとPLA の関係も少しづつ話題になるようになってきました。
Adobe(旧Efficient Frontier)Shah氏がSearch Engine Landに寄稿したコラムでは、アトリビューション分析を踏まえたPLA の効果の考え方について言及しています。
Why Attribution Really Matters For Product Listing Ads
(商品リスト広告にとってなぜアトリビューションは大切なのか)
http://searchengineland.com/why-attribution-really-matters-for-product-listing-ads-140498
PLA はこれまでのラストクリック計測でも高いROI を示してきており、それにともなってECサイトの広告費におけるPLA の利用率も上がってきているようです。
下のグラフは、広告主が利用した AdWords 広告費のうち、どれくらいがPLA で利用されているかを表したものです。平均では全体の8.4%であり、30%以上もPLA に使っている企業もあったとのこと。ホリデーシーズンではPLA の有無は死活問題のため、EコマースにおけるPLA の積極的な活用は緊急課題といえるでしょう。
また、PLA はラスト重視だけでなく、初回や中間にも効いているというデータも出てきています。下のグラフでは、PLA がある場合とない場合で、アシストコンバージョンが2倍以上違うという結果になっており、ラスト重視の分析ではPLA が過小評価されていると伝えています。
Attribution.jp でこの記事の詳細が翻訳されていますので、詳しくはこちらをご確認下さい。
Google商品リスト広告(PLA)でなぜアトリビューションが重要な位置を占めるのか アトリビューション Attribution Managementの情報サイト Attribution.jp
http://attribution.jp/000177.html
PLA に限らず、ダイナミックディスプレイやリターゲティングの普及によって、商品情報がリアルタイムに広告と結びつくことができ、これまであまり陽の目を見てこなかったプロダクトフィードという分野に脚光が当たるようになってきました。
今後もフィード情報を利用したプロモーション手法は発展していくと考えられますので、引き続きPLA に注目していきたいと思います!
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