Google AdWords やYahoo! リスティング広告などのPPC広告において、アカウントの中のキャンペーンや広告グループの分類と建てつけ(いわゆるアカウント構成)が大事なのはずっと昔からリス男や代理店な方々が口すっぱく言われていることなので今さら強調するまでもありません。
が、実際のところ、言うは易く行なうは難しで、実際にアカウントの中身を作っていく際には、企業の商売を大づかみしつつウェブサイトをくまなく眺め、語彙の数だけあるキーワードを必要な分だけKJ法的に同類項でまとめて、かつ世の中と企業をブリッジするための接点であるところの広告をバランスよく作っていかなければならないので、多少の経験と想像力と社会性、および言語運用能力と算数ができないと厳しいという面倒な世界です。
求められる能力と繊細さが比較的高い割にあまり儲からないので、なかなか10年戦士が育ちにくい仕事だと思います。(まだできて10年だけど)
万人がそれをできればネット広告の単価はおそらくもう少しだけ上がっていくはず!ということで、DSPやSSPやAd Exchangeなどなど、ディスプレイ周りではいろいろな動きが活発で何だかよいですなあと思う一方で、リスティング広告はもう少し地味というか、繊細というか、「てにをは」を間違えただけで結果がウンともスんとも言わなくなったりしますので、機械がいかに優秀でも元がへっぽこだと結果もやはりへっぽこになってしまいます。
そして何でへっぽこなのかを吟味する第三者や習慣がないので(吟味したら担当者の立場が危うくなったり代理店を変えられたりしてしまうので)、「ややこしくて難しい」と腫れもののような扱いを受けたりしているのが現状だと思います。
…では、ある程度へっぽこアカウントができてしまうのは仕方がないとして、それをいかに効率良く最大公約数的にだれでも気軽に直せるようになるのか、具体的にはグルーピングし直してアカウント構成を良くすることができるのかというのが今回言いたいことです。タイトルの通り「一発で広告グループを作る」です。
一発で広告グループを作れたらどんなに楽かと思うリスティング広告従事者は多いのではないかと思います。もちろん日本語は複雑なのでなかなか一発とはいきませんが、ゼロから軸ワードとか訴求ワードとか類語とかを洗い出してエクセルでもれなく掛けあわせて大量のゴミワードを生成してしまうよりは、検索数もあり、実績もあるキーワードをある法則に基づいて自動的にグルーピングした方が結果的によいこともあるのではないかと思います。ある程度微調整は必要だと思いますが、無尽蔵に肥大したものを根元から作り直すよりは、できたものを直す方が結果も時間の使い方としても良いです。
今回の方法で広告グループを作成するときに必要なものは、キーワードリストだけです。タイトルには「アドワーズの検索クエリレポート」と書きましたが、もしすでにアカウントに実績があれば、CTRやらCVやらが付いているもののみリスト化することで効率良く必要なキーワードだけグルーピングできるのでよいだろうと思っただけですので、もしこれから作る場合は、AdWords や Yahoo!リスティングのキーワードツールから任意に生成したキーワードリストでもかまいません。
使うツールは、こちらです。
The Free Keyword Grouper - WordStream's Free Keyword Grouping Tool
リスティング広告関連のテクノロジーベンダーであるWordStream社が提供している無料のグルーピングツールです。ちなみにこの会社が出している「AdWords Performance Grader」というレポートツールもなかなかいいです。日本だと最近シトラスジャパン社がリリースした「Listing Reporter」が近いですね。このあたりのツールが充実しているかどうかは、その国や商圏の中小企業やインハウスのマーケットの成熟度を測るバロメーターではないかと思います。
使い方はカンタンで、まずはこちらのボックスに、
用意したキーワードリストをペースト(1,000個まで)して右下のボタンを押します。
キーワードリストが実績のある検索クエリレポートだと、いい感じにまとまると思います。
このようにグルーピングされて出てきますので、メールで送ってもらえば完了。
以上です。グルーピングが大変だったり、すでにアカウントに実績がある場合は、試されてみるのもいいんじゃないでしょうか!
P.S.
こんなやっつけツールではなく真面目にグルーピングされる方は、以下の記事をおすすめ致します。
広告グループのグルーピング設定方法/AdWordsの始め方 | SEM-LABO
収集したキーワードをグループ化する | Web担当者Forum
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